フォークリフト事故・破損を防ぐために!作業中に必ず気をつけたい5つのポイント

物流倉庫や工場では、フォークリフトは荷物を効率よく運ぶために欠かせない設備です。
一方で、操作を誤ると人との接触だけでなく、商品・パレット・ラック・壁・シャッターなどを破損する事故につながる可能性があります。
特に注意したいのが、「急いでいるから」「いつもの作業だから」「これくらいなら大丈夫」という慣れによる確認不足です。
厚生労働省でも、フォークリフトについて、前方の視界が悪い場合の後進走行や誘導者の配置、急旋回・急ブレーキの禁止、作業計画の作成などを事故防止対策として示しています。
今回は、フォークリフトを運転する派遣スタッフの皆さんに、事故や破損を防ぐために改めて意識してほしい5つのポイントを紹介します。
フォークリフト事故は「少しの確認不足」から起こる
慣れている作業ほど注意が必要
毎日同じ場所でフォークリフトを運転していると、作業手順や通路にも慣れてきます。
しかし、その「慣れ」が確認不足につながることがあります。
例えば、いつも人がいない通路でも、その日は別のスタッフが歩いているかもしれません。いつも置かれていないパレットや荷物が、曲がり角の死角に置かれていることもあります。
厚生労働省の労働災害事例でも、積荷によって前方が見えにくい状態で走行し、歩行者へ接触した事故が報告されています。
フォークリフトでは、「昨日大丈夫だったから今日も大丈夫」ではなく、毎回確認することが重要です。
フォークリフト作業で必ず気をつけたい5つのポイント
1.忙しいときほど確認作業を省略しない
出荷量が多い日や作業が遅れているときは、「早く次の荷物を運ばなければ」と焦ってしまうことがあります。
しかし、忙しいときほど基本動作を省略しないことが重要です。
発進前に前後左右を確認する
曲がる前に進行方向を確認する
荷物が安定しているか確認する
フォークがしっかり差し込まれているか確認する
人や障害物がいないことを確認してから動く
確認に必要な数秒を省略した結果、接触や商品破損が発生すれば、作業を止めて対応する時間の方がはるかに長くなります。
「忙しい=確認を減らす」ではなく、忙しいときこそ一つずつ確認することを徹底しましょう。
2.荷物で前が見えない場合は前進しない
フォークリフトに荷物を載せると、積荷によって前方に大きな死角ができます。
前方の視界が確保できない状態で前進すると、人やラック、商品などへの接触につながる危険があります。
厚生労働省は、積荷で前方の視界が悪く、誘導者がいない場合には後進走行を行うことを示しています。誘導者を配置できる場合は、その誘導に従って走行する方法もあります。
ここで注意したいのは、「荷物を持ったら必ずバック」という意味ではないことです。
前方が十分に見えている場合まで一律に後進する必要はありません。反対に、後進するときも後方には別の死角が生まれるため、必ず進行方向を目視してから走行してください。
「見えないけれど、いつもの通路だから大丈夫」と前進することはやめましょう。
3.荷物を高く上げたまま走行しない
荷物を持ち上げた状態のまま移動すると、フォークリフトの安定性が低下します。
また、高い位置の荷物やマストが、ラック、シャッター、天井設備、配線などへ接触する危険もあります。
厚生労働省の災害事例では、走行時には荷を低い位置に保ち、マストを後傾させることが対策として示されています。事例では、フォーク・パレットを床面からおおむね15~20cm程度の高さにして走行することが紹介されています。
荷物を持ち上げるのは、基本的に必要な場所へ停止してからです。
「少しだけ移動するから」と高い位置のまま走行しないようにしましょう。
4.曲がり角・狭い場所では速度を落とす
フォークリフトは後輪で操舵するため、曲がる際に車体後部が大きく外側へ振れる特徴があります。
そのため、自動車と同じ感覚でハンドルを切ると、後部がラックや壁、商品へ接触することがあります。
特に注意したいのは、倉庫内の曲がり角、狭い通路、ラックの間、シャッター周辺、トラックへの積み込み場所です。
厚生労働省の安全対策でも、急停止や急旋回を行わず、作業場で定められた制限速度を守ることが示されています。
曲がる前に一度速度を落とし、「車体だけでなくフォーク・荷物・車体後部まで通れるか」を確認してください。
数センチの感覚で操作する場所ほど、急がないことが大切です。
5.人がいるときは「相手が避ける」と考えない
フォークリフトを運転している側から歩行者が見えていても、相手がフォークリフトに気付いているとは限りません。
倉庫では、作業に集中している人や、荷物の陰から出てくる人もいます。
フォークリフトと人が接触する危険がある場所では、走行区域への立入禁止や安全通路の確保、必要に応じた誘導者の配置などが重要です。
歩行者が近くにいる場合は、「相手が止まるだろう」「避けてくれるだろう」と判断せず、自分が停止して安全を確認してください。
フォークリフトは重量があるため、低速でも接触すれば重大な事故につながる可能性があります。
商品や設備へ少しでも接触したら必ず報告する
「傷がないように見えるから大丈夫」は避ける
フォークリフトでラックや商品、シャッターなどへ接触した場合は、外から見て大きな破損がなくても、そのまま作業を続けないようにしましょう。
ラックがわずかに変形していたり、商品内部が破損していたりする可能性があります。
接触した場合は、フォークリフトを安全な場所へ停止し、現場責任者や指揮命令者へ報告してください。
小さな接触を隠したり、「あとで言おう」と作業を続けたりすると、被害が大きくなる可能性があります。
事故や破損そのものだけでなく、発生後に正しく報告することも安全作業の一部です。
「止まる・見る・確認する」を習慣にしよう
フォークリフト操作では、スピードよりも安全確認が優先です。
判断に迷った場合は、一度停止してください。
「この幅で通れるかな」「人がいたような気がする」「荷物が少し傾いているかもしれない」と感じながら、そのまま運転を続けることが最も危険です。
停止して確認し、問題がなければ再開する。この基本を毎回繰り返すことで、事故や破損を防ぎやすくなります。
キャリアソリューションからフォークリフトスタッフの皆さまへ
フォークリフトの資格や経験がある方でも、職場が変われば通路の幅、ラックの配置、使用する車両、荷物の種類、構内ルールは変わります。
新しい派遣先で働き始めたときは、これまでの経験だけで判断せず、その職場の作業手順や安全ルールを必ず確認してください。
特に忙しい時間帯では、早く作業を進めることよりも、事故を起こさず安全に作業を終えることが重要です。
分からない操作や判断に迷う場面があれば、自己判断で進めず、現場責任者へ確認しましょう。
まとめ
フォークリフトによる事故や破損を防ぐために特別な操作だけが必要なわけではありません。
大切なのは、「確認してから動く」「見えなければ無理に進まない」「荷を低くして走行する」「曲がる前に減速する」「人がいれば止まる」といった基本を毎回守ることです。
特に、忙しい日や作業に慣れてきた時期ほど基本動作を省略しやすくなります。
急いでいるときほど確認する。迷ったら一度止まる。
フォークリフトを運転するすべてのスタッフがこの意識を持ち、安全な作業を徹底していきましょう。






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